1 ：ランボルギーニちゃんφ ★：2008/03/26(水) 11:37:19 ID:???
★社説 　道路財源修正　与野党が譲歩するしかない

　東国原知事は定例会見で、道路特定財源の暫定税率が期限切れになる可能性が高まっている
ことに強い懸念を表明していた。
　当然のことだろう。年度末まで残り１週間を切り、与野党の税制改正法案の修正合意に向けた
協議は一向に進展していない。
　４月１日以降のガソリンの値段が乱高下したり、地方自治体の財源に穴があくなどの心配な
事態が現実味を増してきている。
　ガソリンの買い控えや自治体の道路工事入札の延期など、既に影響が出ている地域もある。
　与野党が責任を押し付け合っているままでは議会政治は成り立たない。
双方が一歩踏み出して譲歩案を示し、年度内の決着に向けて事態打開を急ぐべきだ。

■否めないあいまいさ■
　福田康夫首相の指示で与党がまとめた修正案は、道路特定財源について
「税制の抜本改革時に一般財源化に向けて見直す」ことを盛り込んだ。
　今後１０年間で５９兆円の「道路整備中期計画」も、新しい交通需要予測を基に見直すという。
　一般財源化を否定してきた首相としては、大きな譲歩だという認識なのに違いない。
日銀総裁人事を決められず指導力を問われただけに、修正協議で積極姿勢をアピールする狙いも
あったはずだ。
　しかし、一般財源化の時期や範囲は明示しておらず、民主党が主張する暫定税率の撤廃についても
「抜本改革時に見直す」と、将来的な検討課題とするだけだ。
　具体的にどう見直すかは明らかでなく、内容のあいまいさは否めない。
民主党が「結論の先送り」と反発するのも無理もない。
　自民党内にはなお一般財源化に強い反対意見がある。
だが、野党の理解を得たいのなら、一般財源化の時期や範囲を具体的に示すなどさらに踏み込む必要がある。
　今度こそ、首相の指導力発揮を期待したい。

■影響被るのは消費者■

　民主党の姿勢にも疑問がある。議論の中でお互いの主張を戦わせ、折り合える点を探るのが議会政治のルールだ。
　自らの主張を丸のみするよう求めるだけでは議論は進まない。
　高騰しているガソリンの値段が下がれば消費者は歓迎する。だが与党が衆院で再議決すれば
１カ月で値段は元に戻り、乱高下の混乱の影響は消費者やガソリンスタンドが被ることになる。
　混乱を避けるために、民主党も２００８年度は現状維持を認める一方で、暫定税率の抜本見直しを
与党に確約させるなど現実的な対応を検討すべきだろう。
　与党が再議決すれば首相に対する問責決議案を提出する構えのようだが、政局絡みの思惑が先行すれば
国民の理解は得られない。
　「年度内に一定の結論を得る」とした衆院議長あっせんの有効性でも、与野党は対立している。
　だが、河野洋平衆院議長は「あっせんをほごにすれば国会の権威が傷つき、国民に不信感を抱かれる」と指摘した。
　議会の権威を守れるかどうか、重大な局面にあることを与野党は認識しなければならない。

宮崎日日新聞 http://www.the-miyanichi.co.jp/contents/?itemid=6603&blogid=5&catid=15